企業の業務改善に取り組む際に、ツール導入を検討する方も多いでしょう。
確かに、ツールによって多くの業務改善がなされるのは間違いありませんが、導入方法を間違えると、社内に混乱をきたし、業務改善が失敗に終わってしまう可能性があります。
そこで、スムーズにツールを導入して業務改善につなげる3ステップを紹介します。
まず、業務改善の目的を定めることが大事です。
業務改善と言っても、生産性向上、売上向上、品質向上、働きやすさ向上と様々なポイントがあります。経営陣と現場が見ている問題が違う、ということもよくあることです。
そのため、自社にとって何が問題となっているのか?を改めて関係者に認知し、それに基づいた業務改善を行っていく必要があります。
業務改善の目的を確認できたら、それを踏まえた上で業務の煩雑化している問題点を洗い出します。何が自社の目的達成を阻害しているのかを分析しましょう。
この時に大事になるのが、憶測ではなく現実のデータと現場の従業員からのヒヤリング、つまり事実に基づいて洗い出しを行うことです。
言葉の認識のずれを生じさせないためにも、問題点をリストにして見える化し、情報を共有するといいでしょう。
問題点を明確にしたら、その改善に最適なツールを選定します。
一口に業務効率化ツールといっても、ツールによって強みは様々です。評判だけを頼りにして運用を開始すると、自社の抱えている問題点を適切に処理できません。
あくまでツール導入は業務改善の手段にしか過ぎないことを理解し、業務改善に役立つ方策を立てましょう。
それでは、分野別に業務改善のポイントを見ていきましょう。
事務処理は、引き継ぎの際に手段を、まるごと教わることがほとんどです。本来必要ない作業や無駄の多い作業が潜んでいても、見直されることはあまりありません。
ツールに任せてしまえる作業を見抜くことで、煩雑な事務処理を自動化することができます。
予実管理は、予算と実績の差異を明確にしつつ、分析して売上向上を図る目的があります。
しかし、エクセルによる管理自体が大変になってしまうと、大きな時間的ロスに。
予実データの記入・まとめなどをツールに託し、本来すべきである、分析の方に力を入れましょう。
資料作成の問題点は、従業員が各々自分で試行錯誤しながら、フォーマットや作成方法などを毎回手作りしていることです。
ツールによって文書をテンプレート化し、社内の文書作成に統一性を持たせることで、余計な手間を省き、スムーズな情報共有が可能になります。
企業の大量なデータをエクセルで統括し、集計するのは大きな手間がかかります。
ツールを導入すると、クラウド上でデータを管理できるほか、複数データの集計・統合・抜き出しが容易になり、集計作業の工数を減らすことができます。
無駄が多くなりがちな社内会議も、ツールの導入によって効率化を図ることができます。
スケジュールや会議内容などを電子化して一元化することで、紙ベースやメールベースのやり取りで、発生しがちな齟齬を避けることができます。
社内研修とは、つまり社内における知識の共有を図ること。社内Wikiなどを設置できるツールを使用することで、研修にかかる時間を削減しつつ、社内における共通認識を保つことができます。
社内におけるコミュニケーションツールが一元化されていると、情報共有がスムーズになります。ビジネスコミュニケーションツールを使い、一対一、グループなど多彩な社内コミュニケーションを管理しましょう。
メールでの業務連絡を、よりカジュアルで素早く伝わるツールで行う企業も増えてきています。従業員が、普段使っているツールと同じ感覚で使えるツールにすることで、チームの一体感を強くすることができます。
タスク管理は、「あれやった?これやった?」という確認だけでも大変。
ツールによって誰に何を頼んだか、頼まれたかが管理できれば、タスクの優先順位がはっきりし、無駄なく消化していくことができます。
上記で見たように、企業規模、事業内容、社内の課題により導入すべきツールは異なります。
そこで、業務改善ツールの導入例を紹介します。
xoBlosはエクセル業務の大幅な効率化を見込めるツールです。
複数のエクセルデータをワンクリックで集計・分類が可能。複数データを比較できる差分帳票を作ることもできるため、予実管理などに最適です。
今までのエクセル操作は変わらず続けることができるので、従業員にとって導入の混乱が起きにくいのも強み。
拠点や部門数が多く、膨大なデータのやり取りが発生し、データの加工や統合に時間を取られる企業におすすめのツールです。
ある会社は300ほどの事業体からレポートを受け取る際、xoBlosを導入して集計することで、担当者の負担を大きく軽減。作業工数を7割削減することに成功しています。
Eco MeetingはiPadを利用し、ペーパーレスでの会議を行うためのツールです。
タブレットによる直感的な操作で、誰でも簡単に参加できるシステム構築が可能。
資料をタブレットで共有することで印刷費や人件費を削減。円滑な議事進行を図ることができます。
また、配布された資料のPCへのダウンロード制限をはじめとして、厳重なセキュリティで資料を保護できる優れた機密性を誇ります。
Eco Meetingによるペーパーレス会議を導入し、ノートPCをアクセスポイントにすることにより、場所を問わず無線LAN環境での会議を可能とした事例もあります。